もうそろそろ、離れることになる実家の自室から書いています。窓を開けて、外の朝の音を聞きながら過ごす時間はとても好きです。今の時期は、セミのジーという声と鳥の声、そして数分おきに踏切の音が微かに聞こえます。そして自分の左側をみると、うちの猫さんが外の様子を注意深く観察しています。鳥が通る度に、首を素早く動かして反応します笑。
今回、数学ガールシリーズを初めて読んだので、まずこのシリーズについて簡単にまとめておこうと思います。
数学ガールシリーズについて
数学ガールは結城先生が書く人気のシリーズです。高校生の時は、数学に拒絶反応を起こしていた程の自分でも聞いたことがありました。数学好きの人はみんな読んでいるレベルのシリーズなようです。主人公は「僕」で、他にはユーリ、テトラちゃん、ミルカさんなどが出てきます。それぞれ立場が違い、様々な読者の気持ち、疑問を代弁してくれます。自分は数学に苦手意識を持っているので、いつも「僕」の妹的立場のテトラちゃんの存在に助けられます(笑)。各シリーズ、彼らがわかりやすく、面白い数学トークを展開していきます。
以下は現在出版されている全ての数学ガールシリーズです。(2018/7/15現在)
- 数学ガール
- ーフェルマーの最終定理
- ーゲーデルの不完全定理
- ー乱択アルゴリズム
- ーガロア理論
- ーポアンカレ予想
- 数学ガールの秘密ノートー式とグラフ
- ー整数と遊ぼう
- ー丸い三角関数
- ー数列の広場(読みました)
- ー微分を追いかけて
- ーベクトルの真実(購入済み)
- ー場合の数
- ーやさしい統計
- ー積分を見つめて
普通の数学ガールと秘密ノートシリーズがあります。秘密ノートシリーズはより簡単な内容を扱っています。自分はまずこちらのシリーズから読んでいっています。読み終わり次第、普通の数学ガールシリーズの方に移行しようかなと思っています。自分はプログラミングを趣味でするので、「乱択アルゴリズム」に特に興味があります。ランダムな数をどうやって計算で出すのでしょうか?コンピュータのランダムは本当にランダムなのでしょうか?とても気になるところです。
数学ガールシリーズは紙の通常の書籍以外にも様々な形で売られています。電子書籍版やコミックス、英語版など様々な選択肢があります。自分はいずれ英語で数学を学ぶことになるので、英語版にも興味があります。しかし数学自体の理解を一番の目的にしているのに、英語版で読むとそこが疎かになるのではないかという思いから手を出せていません。どうなんでしょう…?
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『数学ガールの秘密ノート/行列が描くもの』(結城浩)https://t.co/yfpBzTP80c— 結城浩 (@hyuki) June 19, 2018
結城先生はその他にも多くの本を出版しています。自分は数学ガールシリーズを知る前から結城先生を知っていました。それはプログラミング関係の本を探していた時によく見た名前だったからです。自分が数学ガールの他に読んだ結城先生の本として、「プログラマの数学」があります。自分のように数学があまり得意ではない方、文系であることを不安に思っているプログラミング好きの方は絶対に読むべき本です。この本に関しては今度、詳しくこのブログで書こうと思います。
結城先生はツイッターでもよく活動しています。結城先生が一般の人からの質問に答えるコーナーは好きです。そして、読者が結城先生の本を読んでツイートするといいねくれます。これは読者としてはとても嬉しいですし、モチベーションになります。読んだ時は、ツイートで報告してみると良いと思います。
こんな感じで数学ガールシリーズの簡単な紹介を終わります。
数学ガールの秘密ノート 数列の広場を読んで
ようやく本題です。今回は「数列の広場」を読んだので学んだ事をメモとしてこちらに残しておこうと思います。書く内容は読みながらノートにメモしたものにしようと思います。この本には各章の終わりに問題がついていて、それを実際に解く事で自分の理解を確認することができました。それと同じように、自分の手を動かす事で、確かな理解に繋がると思います。
まず章立てです。
- 並ぶ数、広がる数
- 驚異のシグマ
- いとしのフィボナッチ
- シグマったり、ルートったり
- サイコロ娘の極限値
第1章では、オセロの例を使って階差数列を学びました。階差数列は一見よく分からない数字の羅列から規則性を見つけ、一般化するのに便利なものです。
第2章ではΣ(シグマ)が出てきます。見るからに難しそうで、高校生の時はみるのも嫌でした。ところがこの本を読むと意外と簡単だと思えました。Σは和を表す記号で、実際にはただ単に足し算をしているだけです。新しい事を知る時に便利な言葉が紹介されました。それは「例示は理解の試金石」です。適切な例を自分で作れるかどうかで自分の理解度を測ることができるというものです。
上の画像の説明をみて、プログラミング言語のfor文に似ているなと思いました。「例示は理解の試金石」ということで、実際にプログラムを書いてみます。
var sum = 0;
``` ```
for(k=1; k < 3 + 1; k++){
``` ```
sum += <<和の本体(k)>>;
``` ```
}
こんな感じで表せると思います。数学とプログラムって結構密接な関係があるのかなと気づかされました。
他にはこの章では、なぜそもそもΣを使うのかについても書かれています。Σを使うのは”便利”だからです。(ミルカさん)言い換えると、Σは「和の操作」を可能としてくれます。和の操作は下の画像のようにできます。自分はまだ訓練が足りていないため、すぐに何故このような変換ができるのか出てきません。問題を解くには一定量の練習も必要だと思います。
第3章では等比数列についての紹介がありました。第1章であった階差数列の比(掛け算)バージョンです。(ちょっと違うかもだけど)
等比数列の公式は以下のように表せる。(aは初項、rは公比)
ar^n-1
普通に考えれば理解できます。そして、この章では<ユーリの予想>を通して理解を深められます。
この章では他には鳩の巣原理の紹介がありました。
鳩の巣原理とは
100個の鳩の巣に、101羽の鳩が全員入ったとする。そのとき、2羽以上の鳩が入った巣が必ず存在する。
とあります。当たり前と言えば当たり前です…。しかしこれを使えば必ずダブりがあることが言えます。それとこの章では背理法も使いました。
第4章ではシグマったり、ルートったりします笑。Σや√を使う事を意味します。(テトラちゃん語です)これはテトラちゃんの数式との付き合い方の表れです。この章ではより応用的な問題を通して、数学の捉え方を考えました。
- 具体的な数で試す
- 例示は理解の試金石
- 数学=厳密に考える道具? → 大らかに考える道具
第5章では極限値という概念が登場しました。Σを使った和の式から、その式が最終的にどこに向かっていくかを調べました。
例えばΣの式を計算すると
1 – 1/2^n
と出た場合、極限値として表すと、
lim an = 1
n→∞
となります。(n→∞はlimの下)つまり1に限りなく近くなるという事です。これはnが大きくなるほどに1から引く1/2^nの部分が小さくなるからです。
この章ではこの変換に到るまでに、少し複雑な計算をしていたので練習が必要だと感じました。
この本には最後に「もっと考えたいあなたに」というコーナーがあります。答え解説等は本には載っていないみたいです。自由に考えるのを楽しめるようです。今度、時間があるときにゆっくり挑戦してみたいと思います。そして最後に…数学ガール最高!次はベクトルを読んでいこうと思います!
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。良ければ下のいいねください。